筆者:小林博隆(スポーツ科学部准教授)
1.めざすべき保健体育教員像が明らかに!
大阪体育大学スポーツ科学部では、保健体育教員の養成に関わっています。教員養成のテーマは「意味のあることを、熱意を持って、上手に教えることができる保健体育教員の養成」です。このような保健体育教員になるためには、体育や保健の科学的知識を修得し、実践の授業場面で効果的に発揮できる力を身につける必要があります。私が担当する授業「保健体育科学習指導論」では、生徒が熱中する体育や保健の授業づくりのポイント、教材・教具づくりの重要性、効果的な指導法や教師行動などを具体的に学びます。
YouTube大阪体育大学公式チャンネル
【大体大先生ムービー】スポーツ科学部 体育科教育コース 小林 博隆 准教授(大阪体育大学)
教えて!大体大先生!「大体大先生みたいになりたい!」
2.子どもたちが熱中する体育(保健)授業の教材を研究室から発信!
小林研究室では2014年4月にYouTubeチャンネルを開設し、「明日の体育授業に役立つ教材を配信!」をスローガンに体育授業用のオープン教材を配信する取り組みを行っています。これまで配信したオープン教材は100本を超えました。教材の内容が視聴者に分かりやすく伝わるよう、各動画は1分程度に編集し発信しています。これらの動画は、保健体育教員を目指す学生や現職教員の方々にも視聴されています。
また、教員向けの機関誌「教室の窓/HiT保健と体育の情報誌(東京書籍)」でも発信しています。2022年には大学院時の指導教員(小澤治夫先生)と私が編著者となり「授業が盛り上がる 体育の教材・教具ベスト90(大修館書店)」を出版しました。書籍内には「体育授業づくりのポイント」や「運動量を確保し、仲間とともに盛り上がる教材」、「安くて簡単に作成できる教具」などを具体的に紹介しています。
このような取り組みは、研究室活動(ゼミ活動)の一環で行っており、研究室に所属する学生たちが学年の壁を越えて、よい授業の実現に向けた教材・教具づくりの重要性を実践的に学ぶことができます。現在のカリキュラムでは、1年次から研究室活動に参加できる授業「スポーツ科学特別演習Ⅰ・Ⅱ」が開講されていますので、興味のある人はぜひ受講してみませんか。
YouTube大阪体育大学小林研究室
授業が盛り上がる 体育の教材・教具ベスト90(大修館書店)
教室の窓/HiT保健と体育の情報誌(東京書籍)
3.実践場面で活かせる知識や理論、指導力の獲得をめざす!
研究室活動では、大学内での活動に留まらず、近隣の幼稚園、小学校・中学校の学校現場に出向き、体育(運動)や保健の出前授業にも取り組みます。出前授業では、研究室で考案した教材や教具の効果を検証したり、よい体育(保健)の授業の実現に向けた授業分析に取り組んだりもします。
また、教育委員会と連携した教員研修や研究授業を参観することもあります。これらの活動では、児童・生徒のみならず、現職教員と直接関わることができ、教員に求められる資質や能力を肌で感じることができます。
このような取り組みを経験することによって、「意味のあることを、熱意を持って、上手に教えることができる保健体育教員」に求められる資質や能力を身につけることができます。
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