ハンドボール部男子を全日本学生ハンドボール選手権大会(インカレ)制覇へ導いた下川真良監督による「指導者セミナー」が3月7日(木)、本学教職員や関係者を集めて開催されました。
下川監督は「平成30年度全日本学生ハンドボール選手権大会(以下、インカレ)」を制したハンドボール部男子の活躍を春季リーグから振り返りながら、選手へのインタビューを通して得たコメントと監督の見解を対比させるという、興味深いプレゼンテーションを展開。
インカレの説明からは試合のVTRを披露しながら、下川監督自身が戦況やベンチ内での指導、選手とのコミュニケーションなどの詳細を解説しました。
ハンドボール部男子・下川真良監督
この中で下川監督は、体調面のコンディションや前の試合での勝ち方、相手チームの戦術などにより浮き沈みする選手の精神状態を説明。これに対して、監督が選手個々へのコミュニケーションを深めたこと、そして勝利を積み重ねたことにより自分たちのプレーに自信が持てたことで、一戦ごとにチームは頼もしく成長していったと語りました。
大会の山場となった準々決勝の日本体育大学(関東学生ハンドボール連盟2018秋季リーグ戦3位)戦では、前半最大7点差をつけられる苦戦を強いられる中、「自分たちらしいプレーをしよう」とチームを鼓舞。細かい戦況分析から状況を立て直し、後半の逆転につなげた模様を解説しました。
また決勝の福岡大学(同大には本年度の西日本学生ハンドボール選手権大会の決勝で敗退)戦では、チームの中心選手が怪我により交代するアクシデントに見舞われるも、その逆境をカバーしようとまとまったチームの成長が優勝の大きな要因となったと、嬉しそうに語りました。
後半では、自陣のディフェンスの変化に伴う防御成功率やミス発生率などへの影響を数値化して解説。これまでハンドボール部男子の伝統であったディフェンス体型を、相手の特性や戦術、ゲーム展開、そして選手からの提案に応じて変化させたことで、有利に試合を展開した事実を説明しました。そのうえで「世界のハンドボール界では、このように臨機応変に体型を変える戦術が主流。選手たちには『指導者にやらされるハンドボール』ではなく、ベンチや選手間のコミュニケーションを通じて『自分たちで多面的に考えるハンドボール』を学んでほしい。これは競技だけでなく、その後の社会人としての人生にもきっと役立つはず」と、大学スポーツの指導者としての視点から見解を述べました。
参加者からの質問では、浪商学園内の中・高・大連携による部の強化についての展望が取り上げられました。下川監督は「学園内の指導者との縦のコミュニケーションを密にすることで、学園で競技を続ける魅力を伝えることが大事。また地域や近県のスポーツ団体との連携も深めて、地元の魅力あるチームとしてPRするとともに、素質のあるジュニア選手のスカウティングも早くから行っていくべき」と語り、今後の方向性を共有しました。
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