ICTを活用した運動部活動指導の成果を発表する報告会が2月15日(土)、本学熊取キャンパスで開かれ、自治体関係者や学校教員、学生ら、約30人が参加しました。
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報告会には約30人が参加
本学では、2021年度から「グッドコーチ養成セミナー」を開講し、中学校などでの運動部活動指導にあたる学生を育成していて、自治体からの依頼を受け、本学の学生が部活動指導員などの立場で学校での指導にあたっています。
2023年6月には、ソフトバンク株式会社とICT活用に関する連携協定を締結し、同社が開発した練習サポートアプリ「スマートコーチ」や「AIスマートコーチ」を活用した運動部活動指導の実証実験や実践モデルの開発に取り組んでいます。
報告会では、体育学部の島田美沙さん(4年、汎愛)が司会を務め、まず、本学キャリア支援センターに配備され、活躍中の人型ロボット「ペッパー」と一緒に、参加者らでラジオ体操をして、ウォーミングアップしました。
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ペッパーと一緒にラジオ体操をしてウォーミングアップ
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司会の島田美沙さん
続いて、神﨑浩副学長がVTRで、「実証実験の成果を実用可能なものとして進化させ、広く用いてもらうことで、社会課題の解決につなげたい」とあいさつしました。
報告会では、「大阪府における部活動改革の現状」と題し、大阪府教育庁教育振興室保健体育課の中田将人首席指導主事が基調講話をし、「半数近い教員が専門外の運動部を担当しており、指導の面からも生徒のニーズに応えられていないおそれがある」と挙げ、更なる協力を呼びかけました。
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中田将人首席指導主事の基調講話
また、ソフトバンク次世代育成推進課の佐藤誠さんが、ソフトバンクの産学連携プロジェクト活動について、全国で50団体以上がプロジェクトに加入していること、体育学部の折野歩菜さん(3年、神戸龍谷)が、事業経過と今年度の実証実験について、グッドコーチ養成セミナーの学校・地域への学生紹介システムを通じて、今年度57人がマッチングしたことなどを報告しました。
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ソフトバンクの佐藤誠さんがソフトバンクの産学連携プロジェクト活動を報告
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折野歩菜さんが事業経過と今年度の実証実験を報告
続いて、学校での運動部活動指導にあたっている本学の学生が、ICTを活用した指導の成果や課題などを発表しました。
この中で、AIスマートコーチを活用した指導を実践している大阪市立瓜破西中学校の例では「生徒の主体的な行動や言動につながり、生徒主体の指導について学ぶ機会になった」と、大阪府立すながわ高等支援学校の例では「視覚的にわかりやすく、生徒のより良いディスカッションの機会になったが、ICTの知識の差が指導に影響するのではという懸念があった」と報告。スマートコーチを活用し、遠隔での指導を実践している広島市立瀬野川中学校の例では「遠隔で具体的な説明ができるメリットがあり、プレー動画などを予め用意しておくと生徒の理解によりつながりやすいと思った」などと報告しました。
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瓜破西中学校での活動を報告する端岡里紗さん(大学院博士前期課程2年)
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すながわ高等支援学校での活動を報告する折野さんと仲泰陽さん(体育3年、県立西宮)
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中学校での野球指導の活動を報告する山北佳輔さん(体育4年、大阪体育大学浪商)、瀬野川中学校での活動を報告する脇野嵩大さん(体育4年、須磨学園)、岡村和紀さん(体育4年、府中)、藤原光一朗さん(体育4年、安芸府中)
このあと、スポーツ科学部の藤本淳也教授(スポーツマーケティング)がモデレーターを務めて、学生らのディスカッションが行われ、「映像を使うことで生徒が客観的に生徒が自分のプレーを確認できることがメリット」や「学校側でのICT機器の管理も課題の一つ」などの意見が交換されました。
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学生らのディスカッション
最後に、ソフトバンクサービス企画本部コンテンツ推進統括部スポーツ企画2部の星川智哉部長が「新しい価値観の可能性を感じた。スポーツ教育をより良いものにしていくために、今後も挑戦していきたい」とあいさつし、報告会が終了しました。
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閉会のあいさつをするソフトバンクの星川部長
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参加した学生、教職員とソフトバンクの皆さん
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