体操競技部男子の田部壮一郎選手(体育学部4年、清風高校出身)が第78回全日本学生体操競技選手権大会(インカレ)の男子種目別つり輪で優勝し、初の学生チャンピオンに輝きました。
田部選手にとってつり輪は、昨年のインカレで4位、2年前は3位に入った得意種目。最終学年の今年、14.066点をマークし頂点に立ちました。個人総合では、チーム内で切磋琢磨する築山翔馬選手(体育学部3年、相生学院高校出身)の4位に次ぐ8位入賞を果たしました。
寡黙に真摯に練習に取り組み、チームを主将として背中で引っ張り、団体6位入賞に押し上げました。つり輪の魅力を「練習をやり続けた者だけが強くなること」と語り、4年後の五輪出場のため、来年ナショナル選手入りをめざします。
田部選手に聞きました。
――改めて、つり輪優勝の感想を
学生で初のタイトルを取れたことはすごくうれしい。大会には個人総合優勝という目標を立てて臨んだ。最初の平行棒、終盤のつり輪、跳馬は納得いく演技ができた。ゆかでミスをして目標はかなわなかったが、個人総合優勝という目標に向かったことで、つり輪の優勝が取れたのだと思う。
――主将として、団体の6位をどう評価するか
大学としての過去最高順位は2年前の5位で、今回は4位を目標に置いた。4位の日本大学とは1点近い差があったが、チームとしてはミスをカバーし合いながら最後の跳馬までいい演技ができた。4番は取れなかったが、今年の体大のチームとしていい試合ができた。
――つり輪の魅力とは
力強さ。さらに、その中でもきれいに動く繊細さと最後の着地。つり輪は基本、着地以外で大きなミスをしないので、着地という1個の動作がすごく大事になってくる。
――以前、「つり輪では練習はうそをつかない」と言っていた
つり輪は努力がほとんど。日々の努力を重ねることで力技が強くなっていく。他の種目だと、たまたま1本できることもあるが、つり輪は練習をしない人は、できない。やり続けた者だけが強くなる。
――主将として心掛けたことは
自分は自らの演技に集中するタイプなので、周囲にどうこう言うよりも、自分自身が練習して、チームがついて来たらいいと思っていた。一方で今年1年間めざしたのは、弱い姿を見せないこと。キャプテンとしての威厳を保ちながら、できるだけメンバー6人に目を向けるようにしていた。
――これからの目標は
4年後のロサンゼルスオリンピックにオールラウンダーとして出場すること。来年はナショナル選手に選ばれるため、春の全日本選手権で勝ち上がり、NHKで10位以内に入りたい。目標実現のため、来年、再来年と徐々に上がっていきたい。
<田部壮一郎(たなべ・そういちろう)> 体育学部スポーツ教育学科4年。大阪・清風高校出身。大学2年の2022年全日本インカレで個人総合10位、つり輪3位。FIG(国際体操連盟)種目別チャレンジカップ・ソンバトヘイ大会(ハンガリー)に派遣され、つり輪で3位、平行棒で5位に入賞した。2023年全日本インカレでは、個人総合7位、つり輪4位。
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