オリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナー契約について、ブリヂストンが10月1日、今年12月末の契約満了後は継続しないと発表しました。
ワールドワイドパートナーは国際オリンピック委員会(IOC)と結ぶ最高位のスポンサー契約です。日本企業はパナソニックホールディングス(HD)が9月10日、トヨタ自動車も同26日に今年限りでの契約終了を発表しており、これで、IOCと同契約を結ぶ日本企業はゼロになります。
撤退の背景について、日本スポーツツーリズム推進機構代表理事を務め、オリンピックのマーケティング研究で第一人者である大阪体育大学・原田宗彦学長(スポーツマネジメント)がフランスの国際通信社AFPと産経新聞で解説しています。
原田学長はAFPの配信記事で、「オリンピックの商業的価値が劇的に低下した」と指摘。「米国では五輪のテレビ視聴率が非常に低く、Xゲームなど他の競技コンテンツがたくさんある」とし、オリンピックは「クリーン会場」の原則があるため、他のイベントでは競技場内で一般的にみられる企業ロゴが五輪では掲出できない点も商業的価値が減少した理由に挙げています。
また、産経新聞では、「もはや五輪だけが世界にブランド力を示すイベントではなくなった」とし、パリ大会の期間中もロシアによるウクライナ侵攻が続いたことなどから「本来の目的である戦争の抑止にもならず、スポンサーも実利があるところしか残らない」などと解説しました。
<AFP配信記事掲載社>(和訳は記事を右クリック、「日本語に翻訳」)
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