大阪体育大学のキャンプ実習Aが、8月20~23日の3泊4日、兵庫県美方郡香美町の尼崎市立美方高原自然の家「とちのき村」で行われました。
体育学部の2~4年生、約110人が4ユニット16班に分かれてテントに宿泊。ツリークライミング、ASE、ロゲイニング、シャワークライミング、登山などのプログラムに取り組み、冨山浩三教授ら教員・教務補佐6名らが帯同しました。
大阪体育大学では、これまで海洋スポーツキャンプ、スキーなど多彩な野外活動実習を実施してきました。なぜ、本学は野外活動を重視してきたのでしょうか。
1.なぜ体育大学で野外活動をするのか
スポーツ基本法第24条で「野外活動及びスポーツ・レクリエーション活動の普及奨励」が示され、野外活動がスポーツ領域に含まれることが記されています。集団で同じ目的に向かって活動する野外活動は、スポーツとの共通点も多くみられ、一方でスポーツとは異なる様々な効果があることから、本学では野外活動実習を重視してきました。
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<開講式>
原田宗彦学長、主任の冨山浩三教授があいさつ
2.野外活動の環境
野外活動実習は、大学を離れ自然環境の中で実施します。それは、日常生活から切り離された非日常空間で、まさに自然と向き合いながらの活動です。暑い日もあれば寒い日もあります。そのような中で、メンバーが協力し、工夫を凝らして活動することに大きな意味があります。また、野外活動実習は集団での活動です。自然の中で自分自身と向き合いながら、集団の中で他のメンバーとの関わりを考えることが大切です。他のメンバーと寝食を共にして生活することによって、包み隠すことのできない「素」の自分をさらけ出すことになります。
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<テント設営>
力を合わせてポールを組み、フライシートをかぶせ、ペグ(杭)を打つ
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3.野外活動の効果
野外活動実習では、日ごろあまり親しくないメンバーと協力したり、仲間と役割分担をしたりして活動する場面がみられます。同じような場面は、実は日常生活にも多く含まれています。野外活動実習は日常生活の縮図のようなものです。野外活動実習で課題を解決することは、日常生活での課題を解決することにつながるものです。
実習を受講する多くの学生は教職を志していると思いますし、何らかの形でスポーツの指導的立場に立つことが考えられます。非日常的な野外での課題解決を通して日常生活の課題解決に取り組もうとする試みは、プロスポーツや学校体育など幅広い領域で取り入れられています。
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<野外炊事>
朝食、夕食はすべて野外炊事。初日の夕食はキーマカレーとワカメスープ
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4.本学の野外教育実習の学び
野外活動実習のどの実習に参加しても、「自然の中で、集団によって、非日常環境での活動から得られる学び」を得ることができます。その基礎的な学びの上に、スキーや海洋スポーツ等の種目ごとの特徴的な学びを得ることになります。また、実習ではグループリーダーや部屋長といった役割をこなすことでの学び、またそれぞれのグループに起こる個別の出来事から得られる学びなどもあるでしょう。そして、それらのすべてのことを通して、大阪体育大学の学生としての大体大力の醸成につながっていきます。
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<レクチャー>
夕食後、主任の冨山教授らから説明を受ける
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5.大阪体育大学が生み出す「大体大力」
野外活動で得られる効果を実感することは、大阪体育大学生の「大体大力」を生み出すために重要です。野外活動実習では学歌を歌う機会を多く持っていますが、学歌は大体大生にとって心のよりどころであり、参加者の一体感を深めるものであってほしいという願いから学歌を歌う機会を取り入れています。また、多くの卒業生が学生時代の思い出として野外活動実習の一コマをあげています。野外活動実習での経験は、生涯忘れることのできない大学の思い出として、参加者の心の中に残ることでしょう。卒業後の進路は様々ですが、どのような進路に進もうとも、野外活動実習での経験は必ず役に立つものであり、様々な領域に応用可能な活動です。
【プログラム】
<ツリークライミング>
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専用のロープや安全保護具を使って木に登る。高いところでは10mも。森や自然との一体感を体験する
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<ASE>
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Action Socialization Experienceの略
4m以上の壁をどう越えるか
1人では解決できない肉体的・精神的課題に対し、メンバーがそれぞれの能力を出し合い、協力しながら課題を解決する
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<ロゲイニング>
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地図とコンパスを使って山中に隠されたポイントを獲得し、班でポイントの得点を競う
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<シャワークライミング>
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マイクロバスで沢に移動し、沢では強い流れに対して、班で助け合いながら上流をめざす
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<鉢伏山登山>
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最終日に全員で標高1221mの山頂をめざした
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