パリパラリンピック大阪体育大学選手壮行会が7月5日、中央棟前広場で開催され、日本選手団の水上競技部女子・宇津木美都選手(教育学部4年、京都文教高校出身)、アダプテッド・スポーツ部の内田峻介選手(教育学部4年、山口南総合支援学校高等部出身)が出席しました。
宇津木選手は2021年東京大会に続き、現役学生として2回目のパラリンピック。東京大会は100m平泳ぎ(SB8)で1分28秒59を記録し、6位入賞。今年3月の選考競技会で7年ぶりに自己ベストを更新する1分25秒23をマークし、派遣標準記録Aを突破しました。パリ大会では8月30日に100m平泳ぎ、9月3日に100m背泳ぎ、9月7日に400mメドレー(いずれも現地時間)に出場します。
内田選手は、東京大会では出場を逃しましたが、開会式で聖火に点火する大役を務め、2022年世界選手権では日本選手として同選手権初となる金メダルを獲得。昨年12月の国際大会でのクラス分け審査で「出場資格なし」と判定されましたが、4月開幕のW杯で「出場資格あり」と判定が覆り、出場が決まりました。パリ大会では、ボッチャは8月29日から予選が始まり、メダルマッチは9月1、2日(いずれも現地時間)に予定されています。
また、パリパラリンピックでは、大学院博士前期課程2年の中澤吉裕さん(土屋裕睦研究室、日本パラリンピック委員会強化本部長)が日本代表選手団副団長を務めますが、壮行会は欠席しました。
壮行会は、野田賢治理事長、原田宗彦学長、浜上洋平水上競技部女子監督、曽根裕二アダプテッド・スポーツ部監督が出席。藤原敏司熊取町長も参列されました。学友会会長の大西優矢さん(体育学部3年、貝塚南高校出身)が務め、学生ら約100人が参加しました。報道関係者も多数、取材されました。
野田理事長が「2人の健闘を祈ります。大会までまだ時間がありますが、元気にパリに向かってください」とあいさつした後、2人が決意表明しました。
宇津木選手は、「自分自身2回目の出場になりますが、東京大会のことは正直、何も覚えていません。緊張ではなく、楽しみというかワクワクが大きくて、一瞬で終わったような感覚でした。パリ大会も今でさえワクワクしていて、本当に楽しみで仕方がないです」と話す一方、「現在、世界ランキング4位で、メダルまであと一歩のところにいますが,そこでの差がすごく大きくて、正直不安が残るところもあります。でも、大学に入る時、絶対にパリでメダルを取りたいと決めて4年間頑張ってきたので、必ずメダルを取って帰って来ます」と宣言しました。また、会場を埋めた水上競技部のチームメートに、「水泳部のみんな、今日は来てくれてありがとう。4年間、水泳部で水泳ができ、本当によかった。関西インカレがみんなと戦える最後の試合になりますが、日本インカレはパリにいるので、パリから応援しています。最高の夏にしましょう」と語りかけました。
内田選手は「ぼくは、(大学の)この環境がなければ、こんな場にはいない。アダプテッド・スポーツ部の皆さんとともに強くなろうと練習していることが、僕の強さだと確信しています」と部のチームメートに感謝した。日本代表「火ノ玉JAPAN」の主将に選ばれ、「主将として頼りになるかどうか分からないが、大学生という若さと勢いで、チーム全員の最高のパフォーマンスをサポートできるように盛り上げていきたい。火ノ玉ジャパンのスローガンが、『TSUNAGU(つなぐ)』なので、ここにいるすべての人と応援してくれるすべての皆さんの思いをパリの地までつないで、応援を力に変えてパリで戦っていきたい」と話しました。
続いて、水上競技部女子の山村莉子主将(体育学部4年、大阪信愛学院高校出身)から「日本からみんなと応援しています」、アダプテッド・スポーツ部の高村梨麗主将(教育学部3年、明石商業高校出身)から「峻介さんの強い意志と挑戦する勇気を世界中の人が感じ取ってほしい」とメッセージが贈られ、学友会の鍛示剛充さん(教育学部3年、西脇高校出身)、福島滉哉さん(教育学部2年、阪南高校出身)から花束が贈られました。
最後に、原田学長が「パリ大会出場おめでとう。2人のコミュニケーション能力の高さ、伝える力は半端ありません。ぜひパリで最高の成果を出して、その思いを次の機会で伝えてほしい。大阪体育大学全員で2人の活躍をバックアップしますし、私も現地で応援します」と激励しました。
2人は、参加した学生全員との記念撮影の後、報道各社の取材に応じていました。
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