スポーツ局指導者研修が2月6日、九州産業大学人間科学部の萩原悟一准教授(スポーツマネジメント)を招いて、「自身の指導を振り返る!CP(コーチング・ポートフォリオ)チャート」のテーマで行われ、各クラブを指導する教職員ら約20人が参加しました。
スポーツ局は全クラブの統括組織として2018年、全国に先駆けて設置され、科学的知見を活用した競技力向上支援や学修支援など総合的なサポートを担っています。指導者研修はクラブ指導者のさらなる資質向上をめざして、年2回実施されています。
CPは自らの教育活動を振り返った記述と裏付け資料(エビデンス)から構成されます。研修では、CPをスポーツ指導者に当てはめて、参加者が指導者としての活動を振り返りました。
参加者は、自分の1年以内の教育活動(責任)、指導における「改善・努力」、「成果・評価」などを付せんに記入し、A3のチャート用紙の各欄に貼り付けました。実際に運動部学生に対して指導していることなどは「方法」欄に、なぜその方法が学生にとって大切なのか、大学スポーツから何をどのように学んでほしいのかは、その上位の「方針」欄に貼り、学生にどう成長してほしいのかなど、その方針を用いている理由を最上位の「理念」欄に貼り付けました。また、理念を持つことに影響を与えた人物や出来事はピンクの付せんで理念欄に追加しました。
続いて、「シェア」として、2人1組になって手元のチャートをもとに、指導理念や理念を具現化している方針・方法を互いに相手に説明。異なる競技の指導者との対話の中で、新しく考えたことなどをチャートに反映しました。
また、萩原准教授からそれぞれの方法、改善・努力、成果・評価には、エビデンスが必要であることについて説明を受けました。
続いて、付せんの色を変えて今後取り組むべき短期目標を「方法」など各欄に、長期的な目標を最上位の「目標」欄に貼り付け、自身の感想を加えてチャートを完成させました。
参加者は完成したチャートを使い、目標を決意表明として相手に説明しました。シェアでは3K(敬意を持って、忌憚なく、建設的に)に留意し、活発な議論となりました。
最後に萩原准教授は「チャートは作った今日がスタート。必要な知識やスキルをFD研修などで獲得し、更新をしていくことが改善につながります」と話し、参加者からはCPチャートを実際に制作した感想、学生にチャートを制作させることのメリットなどについて質問がありました。
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