教育学部のFD(ファカルティ・ディベロップメント)研修会が7月19日(水)に開かれ、岡崎均教授(ICT教育)が「教育学部におけるiPadの活用の在り方とGIGAスクールの現状について」をテーマに講義しました。
岡崎教授はiPadと共有型アプリ「ロイロノート・スクール」の活用事例として、ゼミでの協働の論文比較・検討や社会科概論Ⅱでの少人数によるマイクロ・ティーチングを例に紹介。「紙媒体ではできなかった学習が可能になり、迅速なやりとりで考える時間が増える」と効果を語る一方、「授業とタブレットPCの活用は車の両輪だが、基本は授業」と指摘しました。
続いて参加した教員らが1人1台ずつiPadを使い、「大学教育における『生成AI』活用の在り方を探る」と題して模擬授業を実施。教員らは、岡崎教授から端末に届いたピンクのカードに生成AI活用の「課題」、青のカードに「可能性」を書いて各グループのメンバーと送り合い、議論。グループの代表が意見をまとめたカードを岡崎教授に送り、全員が各グループのカードの一覧を共有しながら議論を深めました。
また、全国の児童・生徒に1人1台の端末を提供する文部科学省の「GIGAスクール構想」について、全国の小中学校での取り組み事例を紹介しました。
岡崎教授は「ICTを通じて生徒・学生間の意見の『共有』はとても容易で活発になるが、『共有』のあとに何を学ぶのか、何を理解するのかを考えることが重要」と話し、「ICTを使う学校と使わない学校、使う教師と使わない教師の二極化が進む。学校単位の組織的取り組みが不可欠」と強調しました。
質疑応答では、授業でICT利用が進むと板書が少なくなることや生徒・学生がノートを取らなくなることが指摘されるなど、活発な意見が交わされました。
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