6月26日(月)、大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科の第36回修士論文発表会と第32回博士論文発表会が開かれました。
まず、博士前期課程の池田篤史さんが「スポーツによるまちづくり施策に対する市民の態度の要因の検討-高知市在住者に着目して-」と題して発表しました。
この中で、池田さんは、高知市在住者を対象にしたオンライン調査をもとに、スポーツ施策に対する住民の支持や態度などを検討し、「スポーツイベントで地域活性化を図ることに地域住民の賛成の意見が多く、少子高齢化の進む中、何らかの地域活性化策が必要と感じていることが示唆された」とした上で、「ポジティブな効果をイメージしづらい住民も多く、スポーツイベント開催への住民の理解を得るためには、スポーツが社会的・経済的な効果をもたらすことを知ってもらう必要がある」と述べました。
続いて、博士後期課程の藪中佑樹さんが「競技スポーツにおける心理社会的スキルの般化の特徴と要因」と題して発表しました。
この中で、藪中さんは、スポーツ場面の課題に対処するために必要なアスリートの心理社会的スキル「PS-CS」を学修、進路選択、人間関係、生活といった他の場面でも適用できるようにする「般化」に着目して、大学生アスリートを調査対象に研究を進め、「一部の側面で性差や学年差が見られたものの、競技スポーツを通じて、よりよく生きるために必要な『ライフスキル』獲得のプロセスの一端を実証することができた」とした上で、「大学生アスリートを対象にしたライフスキル獲得のための教育支援に有益な情報を示唆している」と述べました。
また、修士論文・博士論文発表会とも、質疑応答で活発な議論が交わされていました。
大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科では、昼間の対面授業のほか、全国どこからでも学べる夜間のオンライン授業を開講する「昼夜開講制度」、本来の2年間の授業料で最長4年間学べる「長期履修制度」など、社会人のリカレント教育を支援するプログラムを展開していて、現在、博士前期課程に63人、博士後期課程に15人が在籍しています。
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