大阪体育大学スポーツ局指導者研修セミナーが12月23日(金)、中央棟大会議室で行われ、順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科教授の小笠原悦子・女性スポーツ研究センターセンター長をお迎えし、「スポーツ界における女性活躍推進の現状と課題」のテーマで講演いただきました。
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スポーツ局はクラブの統括組織として2018年に全国に先駆けて設置された部局で、学生アスリートや指導者に対し科学的知見を活用した競技向上支援や学生アスリートとして身につけるべき学修支援、怪我や事故を防ぐための環境整備など、総合的なサポートを担っています。
小笠原センター長はオハイオ州立大学にてスポーツマネジメントで学術博士(Ph.D.)を取得。スポーツに関わる女性を支援するNPO法人ジュース(JWS)理事長を務め、2019年にはアジアスポーツマネジメント学会会長として、2019アジアスポーツマネジメント学会を順天堂大学で開催しました。
セミナーには、本学のクラブ指導者を中心に多数の教職員が参加しました。親交が深い原田宗彦学長のあいさつの後、小笠原センター長は女性活躍推進の事例を紹介。今年5月、米サッカー代表チームの報酬を「男女同一」とする労働協約が締結されたことや、その背景に、教育における性差別を禁止し米国の女子スポーツの発展に大きく寄与してきた「タイトル9」(教育法第9編)制定50周年があること、アジアオリンピック評議会(OCA)でもジェンダー・エクイティ(公平)を推進し、サウジアラビアなどでも女性スポーツが発展していることなどを挙げ、「世界は早い。ものすごいスピードでジェンダー・エクイティが進んでいる」と話しました。
さらに、順天堂大学女性スポーツ研究センターや自身の取り組みなどを紹介し、「持続可能な女性アスリートの支援体制の構築には、スポーツ組織の組織文化を変革し、女性が最大限にスポーツに関わることのできる新しいスポーツ文化の創造という考え方が必要」と結びました。
講演後は活発な質疑が行われました。
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