大阪体育大学体育学部・梅林薫教授(運動生理学など)の定年退職記念最終講義が2月24日(木)、開学50周年記念館(L号館)で、「テニスのコーチングとスポーツ科学~40年の歩み~」のテーマで行われました。
<記事は写真下に続きます>
梅林教授は65歳。大阪府・茨木高校、筑波大学、同大学院修士課程を経て1981年から本学で助手として勤務し、2001年から教授。専門分野は運動生理学、体力科学、コーチング学です。2011~2015年に体育学部健康・スポーツマネジメント学科長、2007~2021年にトレーニング科学センター長・スポーツ科学センター長。2021年からスポーツ局長を務めています。学外では、日本オリンピック委員会強化スタッフ(スポーツ医・科学)、日本テニス協会強化本部スポーツ科学委員会委員長などを務めたほか、本学テニス部では1981~2013年に男子監督、2015~2021年に女子監督を務め、関西学生リーグ男子1部優勝などを果たしました。
最終講義は対面授業とオンラインのハイブリッドで行われ、学生や教職員、ゼミ・テニス部などの教え子や関係者ら対面授業で77名、オンラインで135名の計212名が聴講しました。
梅林教授は、本学に来てすぐ関西リーグ4部だったテニス部男子監督を任され、当時の主将と話し合ってチームに戦う姿勢を植え付け3年後に1部昇格、6年後に1部優勝を果たしたことを当時の写真も交えて振り返りました。日本テニス協会医科学委員会委員として、当時中学3年で全日本選手権シングルスを制した沢松奈生子選手のコンディショニングサポートを約10年間行い、パフォーマンス向上だけでなく障害予防にも貢献したことや、サポートで得た知見を本学の学生にフィードバックし、学生のレベルアップにつなげたことなどを説明しました。
同委員会の委員長だった約10年の間にJISS(国立スポーツ科学センター)が完成してエリート選手のスポーツ科学サポートが本格的に始まり、ジュニア時代の錦織圭選手、西岡良仁選手らを対象に測定・トレーニング合宿などを実施したことも当時の写真やデータで振り返りました。
さらに、本学のトレーニング環境やサポート体制の歴史も紹介し、「スポーツ科学はスポーツを取り巻く事象を分析して法則性を見いだし、得られた理論や知見を実践の場に応用する学問」「コーチングは教えるのではなく選手に質問をして考えを引き出し、複数の視点をもたらすこと」と語りました。
梅林教授は最後に、「大阪体育大学での41年間、いろいろな人に支えられてきた。常に努力すること、常に学ぶ姿勢が大切で、感謝の気持ちを忘れないでほしい」と参加者に語りかけました。
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