地域公開講座・特別支援教育教育講演会が2月19日(土)、「共生社会の構築に向けてパラスポーツが果たす役割を考える」をテーマにオンラインで開催されました。
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はじめに、パラリンピック2回出場の花岡伸和・日本パラ陸上競技連盟副理事長が「パラスポーツは共生社会につながるのか?」と題して講演しました。
花岡さんは車いす陸上のトップアスリートで、東京パラリンピックでは中継で解説を務めました。
花岡さんはパラスポーツの歴史を振り返ったうえで、「スポーツには人をつなぐ効果がある。これからのパラスポーツは個人のメリットだけのスポーツから、社会メリットのあるスポーツになる必要がある」と指摘しました。例として、車いすバスケットボールのプレーを終えた男性たちが1人を残して立ち上がりビールを楽しむCMを紹介し、「スポーツはさまざまな境界(ボーダー)を越えて友達を増やすことができる一つの方法だというメッセージを示している」と説明しました。また、講演に訪れた小学校で、児童たちが担任の先生同士の車いすレースを大声援で応援して盛り上がり、「この時の児童の気持ちは『車いすは大変、ではなく楽しい』。楽しい!の先には違いを認め合い、互いに幸せを感じられるより良い社会があるはず」と語りました。
また、「様々なパラスポーツから共生社会を考える」をテーマに教育シンポジウムが行われました。
「パラスポーツ」とはパラリンピックで実施される競技だけではなく、もっと広く障がい者が楽しむスポーツ全般のことです。シンポジウムではパラリンピックスポーツではない競技を取り上げました。
日本パラダンススポーツ協会の前山友美さんがパラダンススポーツ、横浜市立ろう特別支援学校の竹花康太郎先生がろう者のデフスポーツ、大阪府立すながわ高等支援学校の吉本早織先生が知的障がい者のスペシャルオリンピックスにおけるユニファイドの取り組み、東京都立永福学園の山田晴信先生が重度肢体不自由者も参加し楽しめるハンドサッカーについて、競技の特徴や魅力について説明。その後、活発な質疑応答がありました。
このほか、インクルーシブなダンスグループ「Dance Assemble アマカマ・ドゥ」が創作ダンスを披露しました。
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