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2021.12.19

日本部活動学会研究集会が本学の企画運営で「いま、求められる部活動のサポートとは」をテーマに開催されました

 日本部活動学会の第4回研究集会が12月18日(土)、大阪市淀川区の大阪ガーデンパレスで「いま、求められる『部活動』のサポートとは?-持続可能なマッチングを探る」をテーマに開催され、全国の研究者や教育委員会、学校関係者、メディアなど100人を超える参加者が集まりました。

<記事は写真下に続きます>

大阪体育大学が企画運営を務めた日本部活動学会第4回研究集会

 大阪市教育委員会の後援の下、大阪体育大学が企画運営を担当し、本学と関西大学の学生が運営スタッフ(体育学部3年、山崎麻弥さんほか15人)を務めました。対面での開催は第2回以来2年ぶりです。

 研究集会では、神谷拓会長(関西大学教授)のあいさつ、中尾豊喜実行委員長(大阪体育大学体育学部教授=学校教育学)の趣旨説明の後、学会の設立発起人代表の長沼豊・学習院大学教授が「今、学校と地域の連携で何が問われているのか?」と題して基調報告しました。長沼教授は部活動サポートでは学校側、外部指導者側から互いに苦情が出るミスマッチがあり、フルタイム労働でなく生計が立たないため人材の確保が難しいと報告。解決策として大会・コンクールの根本的な見直しや、人材サポートシステムを構築するために教育委員会など第三者がマッチングを担い、研修システム・ライセンスなど人材の質保証を担保することを提言。「現在の部活動は70年かけて膨張した風船であり破裂寸前。荒療治では爆発するので徐々に改革しなければならない」「キーワードは『餅は餅屋』。専門の指導者を外部から招くことが必要」などと話しました。

 研究報告(シンポジウム)では、大阪体育大学が進めている運動部活動指導者養成システムの試みについて、小林博隆准教授(体育科教育学)、比嘉靖准教授(スポーツコーチング)が報告しました。小林准教授は、スポーツ庁から「運動部活動改革プラン」事業を受託し、独自の養成プログラム「グッドコーチ養成セミナー」を開発して今年度から学生38名が受講し、年間14回のセミナー修了者に修了証を授与することで本学が適任者として認証するシステムであること、オンラインを活用した養成セミナーを準備中で学外向けに有償で提供する方針であること、すでに多数の学生が各地の中学などで部活動指導にあたっていることなどを説明しました。
 また、競技の経験がない指導者向けに初歩からの指導法を解説したバスケットボール、剣道など6競技の動画について、比嘉准教授が映像を見ながら解説。本学が泉大津市とともに実践している、特定の種目にとらわれずにスポーツを楽しむ同市内3中学の「合同ゆる部活動」について、指導者を務める大学院博士前期課程1年の池田篤史さん、八木原綾音さんが実践報告を行いました。

 さらに、「スポーツのインターネットを活用した指導(ソフトテニスオンラインスクール)」のテーマで株式会社GO代表取締役社長の中村鉄太郎さん、「吹奏楽部運営の問題点と大阪国際学園『芸術文化教育センター』の取り組み」のテーマで、同センター長の朝倉洋さんが登壇しました。

 このほか、研究協議(意見交流)では神谷会長の司会で討議が行われ、参加者から「教員が無償労働を強いられている現状の解決策は、市場経済に委ねるのか公費負担するのかどちらかだ。部活動は教育活動として公費負担するべきではないか」「改革が叫ばれても学校現場では『どうせ変わらないだろう』という意見も根強い。現場の教員の意識を高めていく策は」などの意見や質問がありました。研究集会は活発な議論の後、日本部活動学会・望月浩一郎副会長(弁護士)が閉会のあいさつをし、閉会しました。

 ホテルの会場では、受付・案内などを担当した本学学生の笑顔、礼儀正しさ、はつらつとした行動に参加者から好評を博しました。

開会挨拶をする神谷拓会長

趣旨説明をする中尾豊喜実行委員長

基調報告に臨む長沼豊教授

研究報告に臨む株式会社GO代表取締役社長・中村鉄太郎さん

研究報告をする大阪体育大学・小林博隆准教授

初歩からの指導者向け動画について解説する大阪体育大学・比嘉靖准教授

泉大津市合同ゆる部活動での指導について説明する大学院博士前期課程1年の池田篤史さん

泉大津市合同ゆる部活動での指導について説明する大学院博士前期課程1年の八木原綾音さん

研究報告する大阪国際学園芸術文化教育センター長の朝倉洋さん

意見交換に臨むパネリスト

閉会挨拶する望月浩一郎副会長

運営スタッフを務めた学生の皆さん

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