大阪体育大学は11月27日、スポーツ庁委託事業「武道ツーリズム」のモニター体験会を本学の武道場(第1体育館)などで実施しました。
「なりきり剣士体験・SAMURAI EXPERIENCE」と題し、関西在住の外国籍の方8名が剣道、なぎなたを体験しました。
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なぎなたの正しい持ち方や構えを英語で伝える学生と参加者の様子
スポーツ庁はポストコロナに向けて、スポーツを通じて国内旅行の需要を高め、将来的なインバウンドの地方への誘客を目指す「スポーツによるグローバルコンテンツ創出事業」を進めています。そのひとつである「武道ツーリズム」は、日本発祥の武道と歴史・文化を組み合わせ、日本でしか体験できないツーリズムコンテンツを創出し、国内外の旅行者の更なる地方誘客を図る取り組みです。
令和3年度スポーツ庁委託事業として本学の「『大学×競技団体×自治体』で目指す地域文化・観光資源を活かした体験学習型グローバルコンテンツ創出事業」が採択されました。
本学の「剣道」と「なぎなた」の武道コンテンツを主軸に自治体、企業などと連携し、地域の文化・観光資源を活かして体験学習型グローバルコンテンツの創出に取り組んでいます。
将来的には海外からのツアー参加者が本学キャンパスで武道体験を通してその精神と文化を体感するとともに、武道ゆかりの地や本学周辺の史跡などを巡るツアーの開発を想定しています。ターゲット層を有段者などの「コア層」、初心者・愛好者などの「中間層」、アニメなどを通じて武将や侍、忍者などに関心がある「ライト層」に分け、それぞれのニーズに応じた武道体験とツアーの開発が構想されています。
この日、本学には米国、英国など外国籍のモニター8名が集まりました。まず、プロジェクトリーダーの藤本淳也教授が歓迎の挨拶をしました。その後、武道場に移動。剣道部やなぎなた部の学生の手を借り、袴姿に着替えた後、剣道部の村上雷多監督から礼節を重んじる日本武道の精神性や正しい正座、礼の作法などの説明を受けました。
続いて、4人ずつ「剣道」と「なぎなた」の2グループに分かれ、剣道は村上監督、なぎなたは天川彰子監督が指導し、両部の学生が補助を務めました。監督からの全体への説明は通訳を介して伝えられましたが、細部の実技指導は学生部員が懸命に英語で伝えて、参加者は次第に竹刀やなぎなたを振れるように。体験の終盤、参加者が部員に挑戦するプログラムは大きな盛り上がりを見せました。
剣道部の板見慧人さん(体育2年)は「事前に英語の勉強をしたけれど、細かい説明を伝えることが難しかった。剣道を通じて日本の文化を知ってもらえることはとてもうれしい」と話していました。
体験終了後には、竹刀袋を模したペンケースの中に担当の部員がメッセージを書いて参加者に贈るなど笑顔のあふれる体験となりました。最後に大会議室でヒアリングをし、今後の企画や運営に取り入れるために参加者からの意見や感想をうかがいました。来年1月には、観光や宿泊も組み込んだ1泊2日でのモニター体験が行われる予定です。
袴の説明と着用を手伝うなぎなた部員
正座や礼の練習をする様子
新聞紙斬りに挑戦する参加者
挨拶をするプロジェクトリーダーの藤本淳也教授
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