大学院のスポーツ科学セミナー第5回は10月26日、東京都立大学人間健康科学研究科の今中國泰客員教授を迎え、「運動行動における無意識的・潜在的知覚の関与」というテーマで講義していただきました。
講義は、脳損傷患者の知見、健常者の反応時間実験の知見、スポーツ行動に関する知見の3つの内容について詳しく説明があり、受講生の質問に丁寧に対応していただきました。
バスケットボールを例にして運動行動の意識について説明がありました。今中先生によると、競技力を高める練習で「自分の体がどうなっているか」ということに注意を向けると、運動学習が進まなくなります。しかし、動きの目的に注意を向けると相乗効果が伴って良い動きが誘導されます。今中先生は、「シュートやフリースローでは手首の使い方に集中するよりも、どこでボールを持ちどういう位置でプレーするのかを意識した方がいい。ある程度、意識的に練習したあとは無意識的段階をつくることによって、意識しながら取り組んでいたことが段々と感じなくなる」と語られました。
スポーツ科学セミナーは、毎週月曜日開催。来週(11/2)は、国立スポーツ科学センターの 山下大地先生による「スポーツ科学部における科学的支援-COVID-19がトレーニングに及ぼした影響とトレーニング再開に向けた情報発信-」です。興味のある方は、大学院事務室までお問い合わせください。
BACK
社会貢献・附置施設
BACK