第25回日本ボッチャ選手権大会が1月19(金)~21日(日)に東京・墨田区総合体育館で行われ、2022年世界選手権優勝のアダプテッド・スポーツ部・内田峻介選手(教育学部3年)がBC4クラス男子で大会3連覇を果たしました。
内田選手は19~20日のリーグ戦をAリーグ3勝1敗の2位で通過。準決勝はB組1位の高田信之選手(サウスフィールドクルー)に14―0で勝利しました。
決勝は、リーグ戦で敗れた東京パラリンピック代表の江崎駿選手(トランコム)と対戦。第1エンドを1-0、第2エンドを3―0とリードし、第3エンドで4-3と追い上げられましたが、第4エンドで突き放し、7―3で勝利しました。
内田選手は勝利が決まると涙を流し、コーチ役を務めたアダプテッド・スポーツ部の先輩の米田陵司さん(教育4年)と喜び合いました。米田さんはアダプテッド・スポーツ部では練習でパートナーを務め、1年間、大会に帯同して内田選手をサポート。試合ではエンドのたびに笑顔でグータッチをして内田選手の気持ちを盛り上げました。卒業後は特別支援学校で教員を務める予定。米田さんは「内田君をサポートすることで、いろんな経験や気づきをさせてもらい、一緒に成長できた」と話しています。
<内田選手のコメント>
アダプテッド・スポーツ部のコーチや仲間ら周りの多くの人に支えられ、「今、自分でできることを最大限する」をテーマに取り組んだ結果が3連覇につながりました。日本選手権では、他のすべての選手が自分をひきずり落とすような意気込みで来るので、自分自身が進化しないといけないと思っていました。相手に迫られた第4エンドは、自分にできることを最大限するという気持ちが球に伝わったと思います。大阪体育大学という環境がなければ、3連覇や世界で戦い続けることはできなかった。大学の先輩や関係者、クラブの方に感謝の言葉しかありません。
<内田選手の経歴>
内田選手は山口県宇部市出身。山口県立山口南総合支援学校中学部2年からボッチャに本格的に取り組み、中学3年だった2017年、国を挙げた有望選手の発掘事業「ジャパン・ライジング・スター・プロジェクト」1期生に。山口南総合支援学校高等部1年の2018年、日本選手権で準優勝。2021年4月、大阪体育大学教育学部に入学。アダプテッド・スポーツ部に所属し、東京パラリンピックで日本代表コーチを務めた曽根裕二准教授の指導を受けています。東京パラリンピックは日本代表の座を逃しましたが、開会式では、次回パリ大会を目指す若手の代表として聖火リレーの最終走者を務め、聖火に点火する大役を務めました。2022年1月の日本選手権BC4クラスで初優勝。昨年12月、世界選手権(リオデジャネイロ)に初出場し、日本選手として世界選手権史上初となる金メダルを個人で獲得し、ペアではベスト4。2023年はワールドカップの個人で銀メダル、ペアで銅メダルを獲得しました。