ハンドボール女子日本代表「おりひめジャパン」のパリ五輪世界最終予選に向けた強化合宿が1月7日(日)、大阪体育大学で始まりました。
合宿は当初、石川県白山市の北國銀行スポーツセンターで予定されていましたが、1日に能登半島地震が発生。被災地である石川県での開催が困難になり、急きょ楠本繁生監督が所属する大阪体育大学での実施が決まりました。
強化合宿では、冒頭に楠本監督が「多くの方が被災した中でも強化合宿を行うことができた。自分たちがハンドボールで結果を出すことが被災者への励ましになる」などと選手に話した後、約2時間の練習に取り組みました。
参加メンバーの中では、北原佑美選手(ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、本学卒)は地震が起きた時に富山県氷見市の祖母宅にいて、家の壁に亀裂が入るなどの被害があったそうです。
犀藤(さいとう)菜穂選手(北國銀行、本学卒)は富山県高岡市の自宅にいて、テレビが壊れるなどの被害がありました。北國銀行は強化合宿のメンバー19人中8人が所属。チームは昨年4月、珠洲市を1泊2日で訪れ、初日は海や山での野外活動などチームビルディング、翌日はハンドボール教室を開催し、多くの地域の方と交流したそうです。犀藤選手は「赤ちゃんからお年寄りまでたくさんの方が来てくださり、一緒にハンドボールをして、それが縁でリーグ戦を見に来ていただきました。お世話になった多くの方とまだ連絡が取れていません。交通が寸断されていて、今できることは限られていますが、石川県のチームとして普段通りハンドボールを頑張っていきたい」と珠洲市の方々を気遣っていました。
強化合宿は11日まで続けられ、大阪体育大学からは、世界選手権などに出場した石川空選手(体育学部3年)のほか、チャレンジ枠として吉野珊珠選手(体育学部3年)、比嘉楓選手(体育学部2年)が参加しています。
パリ五輪世界最終予選は4月にハンガリーで行われ、日本はスウェーデン、ハンガリー、カメルーンとの4か国でリーグ戦を戦い、上位2か国が出場権を獲得します。